その存在は、以前から知っていました。
いつも行く、港区役所近くの「四川」という店には、普通の麻婆豆腐と陳麻婆豆腐の2種類が有ることを。
この陳麻婆豆腐、全国でも上位にランキングされる辛さらしい。
友人Nは、これを一皿完食したものの、その後、気絶したという、恐るべき食べ物。
注文している人たちを何度か見かけたことは有るが、全員が撃沈。
全員が撃沈しているとはいえ、僕もココイチでは10辛の辛バカですから、何とかなるのではという思いも有る反面、何ともならなかった時にどうしようという心配もあり、一度食べてみたいと思っていたものの、1人では恐ろしくて注文できずにいました。
そして、この度、有志8名で激辛祭りと銘打ち、めでたく挑戦と相成りました。
が…
当日が近付くにつれ、都合や体調が悪くなる人が続出。
結局、某会の会長と、辛バカバイオリニスト、僕の3名での挑戦となりました。
店に向かう道を3人で歩いていると、頭の中にはアルマゲドンの主題歌が流れてきます。
店に着き、大テーブルに他の客と相席。
とりあえず、生ビールと棒棒鶏。普通、棒棒鶏は辛くないですが、ココのは辛ウマな一品で、ビールが進みます。
しかし、会長が、
この辛さが限界
とのたまい、戦力外が確定。
そして、陳麻婆豆腐をオーダー。待つこと15分ほどで、愛想の悪い店員の
他の客におすそ分けしないでください
という言葉と共に、赤くない、黒っぽい麻婆豆腐が登場。
レンゲ1杯分を小皿にとり、小さく一口。
あれ?美味い?
と思ったのも束の間、次の瞬間、叫んでました。
コレは、あかんヤツや!!
相席のお客さんたちにウケました。
会長は舐めただけで悶絶。
これは、料理というよりも、激辛の辛味調味料です。
僕と辛バカバイオリニストは、無言になっていきます。
ご飯が進む進む。あっという間に、ご飯が一皿なくなりました。
汗が噴き出し過ぎて、店内に居るのに、もの凄い寒さに襲われます。
辛バカバイオリニストは、見る見る顔面蒼白になっていきます。
口を半開きの状態で、視線がどこにあるのか分からない状態で完全にフリーズする2人。
私と辛バカバイオリニストの頭の中に流れていた音楽は、あのX-FILESの音楽。
人間、限界を超えた辛さの前には壊れます。にも、関わらず、まだ食べ続けようとする辛バカバイオリニスト。
圧倒的な力の前に、
もう止めとこ…
僕はストップを掛けました。
僕は、レンゲ一杯の麻婆豆腐を食べきるのが精一杯でした。
世の中にこんなに辛い食い物が有るとは。
辛バカバイオリニストと僕は、敗北感にまみれながら、お持ち帰りをお願いしたのでした。
駅までの道がまた寒いこと、寒いこと。
にも関わらず、金山のバーに移動しての反省会では、
「良い経験させて貰った」
と思えてしまう、この清々しさは何なんでしょう?
ここまで読んだにも関わらず、行ってみようと思っている方は、相当な辛マニアか、変態です。
ぜひ、体験してみてください。
私たちは、今日来なかったメンバー達にリベンジするコトを誓い合い、帰路についたのでした。
お店で確認をしてはいませんが、現在は、「陳麻婆豆腐」はメニューから外されたという噂を聞きました。
四川
TEL:052-653-6322
愛知県名古屋市港区港楽1-1-5 港楽ハイツ5号棟1F
[月~金]11:00~14:30 (L.O. 14:00) 17:00~20:00 (L.O. 19:50)
[日・祝]11:00~14:30 (L.O. 14:00) 17:00~20:00 (L.O. 19:50)
定休日:水曜日・木曜日
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